2022年3月29日
NDIRセンサーの唯一弱点である振動・衝撃を克服し更に、同等精度を測定できる、光音響式CO2センサーの販売を開始致しました。これまでCO2センサー「高精度」と言われているモノは「NDIR方式」のみでした。NDIR方式を簡単に説明すると、赤外線を当てて二酸化炭素濃度を測定しています。二酸化炭素濃度は赤外領域の波長4.26μmを吸収するため、「赤外線を正しくあてていれば精度良い情報が取得出来。」という事は、、、
「正しくあてれない場合はどうなるのか?」
結論、、、
「精度良いデータは取得できない」が答えとなります。ただし対策方法があります。振動や衝撃で赤外線がずれてしまった製品は「校正」をかける事で、ずれを修正する事が出来ます。
設置したところから落下などすると正しい測定が出来なくなく事があります。ではどのくらいの振動・衝撃でずれてしまうのか?
この答えは個体差による(正確な回答なし)となってしまいます。配送時の衝撃でずれてしまう事もあれば、設置した場所から落下して衝撃があっても平気なモノもあります。よってどの製品がずれにくいなど基準はつける事が出来ません。これはNDIR方式で各メーカーが様々なCO2モジュールを販売していますが、高い製品であればずれにくいという事ではありません。NDIR方式センサー全て共通で起こる事です。
今回完成したCO2センサーの測定方式は「光音響式」です。CO2の光・音より独自アルゴリズムでCO2濃度を算出します。精度は高精度NDIR方式には若干怠るものの、比較してもほとんど差がない程です。2021年11月1日に経済産業省からも二酸化炭素濃度測定器の選定等に関するガイドラインに光音響式も追加され、日本政府公認の測定方式となっています。
光・音からCO2濃度を算出をしている為、振動・衝撃は関係なく校正がずれる事は非常に少なくなっており、またセンサー寿命も10年以上と高精度データを長期間メンテナンスフリーでご利用頂く事が可能です。
これまで振動、衝撃の影響を受ける車やバスなどでも、高精度なCO2測定を実現する事が可能となりました。車内での検証を行いましたが、成人男性3名で乗車し窓を閉めて20-30分走行するとCO2濃度は,000ppm付近まで一気に上がりました。車内はもともとCO2濃度が高いだろうな、と想像していましたが想像以上に上昇するのが早い。そして数値も高い、という事が検証の結果わかりました。
CO2濃度が5,000ppmを超えると「作業場としての限界値」(8時間-TWA)と言われていますが実際車内では、「作業が出来なくなるまではオーバーな表現だな」というか作業=運転なので事故を起こしてますね。これは完全に短い時間だったから平気だったと思います。
8時間-TWAと文言もあるので同じ環境で8時間だったら、、、?
と考えると頭もボーっとして居眠り・集中力も無くなり、、、5,000ppmを長時間は想像すると怖いですね。トラックやバス、タクシーなど長時間運転をされる方は気を付けなくてはいけませんね。企業も社員の安全管理として車内CO2管理をする事で事故などを減らす事が出来るかもしれないですね。
検証ではモバイルバッテリーからセンサーの電源を確保しましたが、車はシガーソケットがほとんと装備されているのでシガーソケット変換器を使うと良いかもしれませんね。
運転席と助手席の間付近にCO2センサーを置きました。熱問題もあるので直射日光があたらない場所に置いて検証しました。
長々とお話ししてしまいましたが、お客様のご使用用途に合わせたラインナップを用意しておりますので、CO2センサーをご検討でしたらお気軽に問合せページよりご連絡ください。